フィリピンへの援助金集め その2
施設の夕食時に
幼稚園で七夕祭りをする事、
バザーをして収益金をフィリピンに送る事
そんな話をしました。
あるおばあちゃんが席を立ち
よろめく足取りでご自分の居室に戻っていきました。
しばらくすると戻ってきて・・・
『 mahalさん、これを持っていって 』
そう言って持ってきたのは、ビニール袋に入った山ほどの小銭です。
もちろんスタッフが、入所者から金品を受け取る事は出来ません。
丁寧に断りました。
『 そう言わないでコレもフィリピンの子供たちに使って欲しいの。
実は、私の孫もmahalさんのスカウトに一時お世話になっていたし
幼稚園もそこの幼稚園を卒園したのよ 』
『 え~、そうだったんですか 』
『 あの、ドイツ人の園長先生(神父様)も懐かしいわ。
孫が幼稚園の時は、毎年12月になると
家のお手伝いをしてお金を貯金箱に貯めて
それを クリスマスに教会へ持っていったものだわ。
私が自分で届けたいけど、この足だからね・・・
mahalさん、私の代わりに届けて欲しいの 』
丁度この時、おばあちゃんの娘さんが面会に来たので
事情を話し、娘さんの了解を頂き
おばあちゃんからのお金は神父様へ届けました。
あとで思い出したのですが・・・
おばあちゃんの孫は、スカウトに入団した時(当時小3)
気の優しいお坊ちゃま風のおとなしい男の子でした。
入って間もなく、その子は団キャンプに参加しました。
そのキャンプで、その子の味噌汁に虫が入りました。
私は困った顔をしている彼に冗談を言いました。
『○○君、スカウトは虫入りの味噌汁なんか平気で飲まなくっちゃ
それを飲んだら、キミも本物のスカウトだ 』
彼のために、新しい味噌汁を取りに行って戻ると
彼は、鼻をつまんで虫入りの味噌汁を飲み干していました
それから、その男の子がたくましくなったのは言うまでもありません。
今では懐かしい思い出です。
その話をおばあちゃんに話すと大笑いしていました。